俺22歳、アイツ3歳2ヶ月

ファミレスまでの道すがら彼女に

カレーを作るのに2時間かかった事にまた笑われたけれど

全然イヤな気はしなかった。



いやな気よりも、その話で盛り上がってよかったと思った。


どうやって作ったかも、何の材料を入れたかもまったく覚えてさえいない俺に

彼女はカレーの作り方を簡単に教えてくれた。



その話を聞きながら、彼女の仕草や話し方、手の動き・・・。

どれもが可愛く俺の眼には映った。


せっかく一生懸命話してくれたけれど

彼女の仕草に気がいってカレーの作り方まで覚える余裕は無かった。




また、作っても2時間かかったあげくマズイだろうな・・・。




楽しいドライブも国道沿いにポツンと輝く看板の登場でおしまいになった。



(もう少し遠くてもよかったな。)



せっかく盛り上がってた会話が途切れてしまうのがなんだかもったいなくて


あの日と変わりのないネオンを照らしている、その看板が少し憎らしくも思った。