今日の昼間の天気をそのまま夜にしたかのように

月が大きく明るく夜道を照らしている。



優の小さな手を握った。


優はフッと俺の顔を見上げて


そして当り前のように手を握りかえしてきた。



少し手を大きく振りながら二人で並んで家まで帰った。


こんな風に並んで歩くことなんて無かった気がする。



いつも俺はスタスタ先を歩いて、歩幅の小さい優は必死に小走りで付いて来ていた。

振り返ることはあっても



立ち止まり待ってやることはしなかった。



並んで歩いて親子と思われたく無かったのもあるし



俺はいつでも自分中心にしか物事を考られなかったからだろう。