確かに、自分のレベルより少し高い高校を希望していたせいもあり、もう随分と、勉強ばっかりだ。


ユキのことは、後回しになってる。




それに、僕だって、

ユキとクリスマスを過ごしたい。



なにか、思い出に残るような…






そんな想いで、僕は快く頷いた。






「よかった!


…雪、降るといいなぁ。

受験のことでいっぱいで、最近写真撮るの少し控えてたから、その日はたくさんレンズにおさめたいな」



「たのしみだね。そしたら今度は、僕にも撮らせてよ」


「えっ、なんだか恥ずかしい」





ぱぁっと咲いた、ユキの笑顔を、
わずかに紅潮した頬の色を、


僕は、忘れちゃいけなかったんだ。