いろいろ考えながら支度して、
塾の入り口まで歩いた。
…やっぱり、あの燎也だ。
「あ、来た。姉ちゃん!」
なんでこんな普通の顔してんの。
「弟くん、おまたせ~。
今坂、まじで支度がのろい(笑)」
「…え?あ、うん(笑)
それは、仕方ないもん(笑)」
「関係ねーよ(笑)
わかったから、はよ行け(笑)」
「はいはい、行きますよー。
じゃあね、拓斗先生ー!」
「おう!じゃあな!」
拓斗先生に挨拶してから、
自然と駅に向かう。
いつも通りに。
でも、となりに…燎也がいる。
「なんで弟役なんてやったの…?」
「…だって、そうしなきゃ先輩と
会えないっすもん。」
なに、急に。
「俺、先輩に会いたかった。」
「…なにそれ///
普通に言えばいいじゃん。」