放課後になり、生徒は部活や帰宅の準備を始める。


今、楓と時雨は一緒に下校をしていた。


いつもと変わらないことなのに、時雨は少し落ち着きがなかった。


端から見れば普通に見えるのだが、よく見ると目が少し泳いでいる。


それはきっと屋上での光とのやり取りのせいなのだろう。


(あー、くっそ! 光にあんなこというんじゃなかった!)


今、時雨の心の中は羞恥心でいっぱいだった。