え・・・?そ、空、君?
「お願いだから、泣かないでくれ。何でか分からないけど。神南が泣いてるの、俺はやだ。」

空くん。空君。大好きです。
ハッ
でもーーー空君には、鈴夏さんがいる。

「や、やめてください!」
「神南?」
「鈴夏さんが好きってさっき、言ったばっかりじゃないですかっそれなのにっ何で、何で私に抱きついたりするの?」

お願い、やめて。私をもう、傷つけないで!

「違うよ。神南。俺は・・・俺は、確かに鈴夏が好きだよ。でもあいつは、幼馴染みとして好きなんだよ。俺の恋愛対象は。本当に好きなのは。」
空君・・・?

「お前だよ。月野神南!」

ーーーーえ?す、好き?空君が、私を?
「え、まって。でも、今日会ったばっかりでーーー」
「一目惚れ。」
「え?一目惚れ?」
でも一目惚れってだいたい、相手が美人だったりする場合じゃ。
「お前が歌ってる姿。すごく幸せそうで、輝いてた。俺、一瞬でお前のこと好きになったんだ。」

嘘みたい。私、も。