「ふうう・・・」

入学式が終わり、ここは教室。私は中央の席。空君はーーーななめ後ろ!
私の視線に気づいた空君は、ニコッとして手をふってくれます。

ふふ・・・。空君ってこんな地味で面白くもない私に、『友達』っていってくれました。入学式の時だって、私のほうばっかり向いて、先生ににらまれてたのに。

ーーーおかしな人。空君って、分からないです。

空君がこっちを見るたび、ドキドキします。この気持ちは何だろう?

「空っ!」
「お!鈴夏。同じクラスかっ。やったな。宿題またうつさせて。」
「ばかっ!」

ちく。誰だろう?鈴夏ーーーさん?空君と親しそう。もしかして、か、彼女、とかーーー
「うお、美人!三村鈴夏。」
「幼馴染みらしいな。」
「え、付き合ってるって聞いたよ?」
「マジかよ!クッソー日向め。」
「でも、美男美女でお似合い!」

ズキッ。付き合ってるの?三村鈴夏さん、か。確かに、すごい美人。私とはおおちがい。あれ?私何でこんなに悲しいんでしょう?胸が、痛い。