ん・・・夢・・・?
夢の中の私は小学生。ーーー泣いてる。井上美咲さんと取り巻きに暴力をふるわれて。
「お願い美咲ちゃん・・・許してえっ
 ごめんなさいごめんなさい!おねが・・・ゲホゲホッ!」
「は?アンタ何でいじめられてるか分かってる??それはね・・・みんながそれを望んだから。処罰よ?仕方ないでしょ!謝っても無駄!」
「処罰・・・?そん、なっなんでっ?」
神南は近くにいた男子をみた。美咲が睨む。
「男に色目使うなブリッコっ!そういうところがウザイんだよ!あとね、アンタは処罰をされる罪人。私達は裁判官と警察よ。身分が違うーーー敬語を使え。あと名前呼びしないでよね?」
「ごめんなさ、い美咲ちゃ」
「すみません井上さんだろうが!」
「すみま、せ」
小学生の頃ーーー私は井上さんにいじめられていた。理由はーーー井上さんの好きな人が私を好きだから。それだけ。辛くて悲しい日々。その頃から決めていた。井上さんがーーーみんながいかない中学に行こう。地味な格好で男子に好かれない自分になろうって。

忘れていたーーーというより、思い出そうとしなかった。

「お願いやめてーーー助けて」