桜蘭西中学ーーー桜西は、校風は自由な感じで 特にレベル高いとかそういう訳ではない。まあ、ふつーの公立中学です。
 今日は、そんな桜西の入学式。私、月野 神南(つきの かんな)は今日から桜西の生徒、というわけなのです。
でもーーーきっと友達、できないんだろうなあ。こんなおとなしくて話面白くなくて、地味!な私。メガネにみつあみとか昭和かっ とつっこまれそう

・・・でもっ私ブスだしコンタクトとか信じられないし可愛い髪型なんかしたら笑われるに決まってる!

と、いう感じなんです。スーパーネガティブなんです。友達なんかできるはずないです。
 あ、あそこのちょっと騒がしいとこが、クラス表あるとこかなー。私、何組かな・・・まあ、何組でも、友達ができないことに変わりないですね。ああ、何を考えてもネガティブ炸裂です・・・悲しすぎる。

「あっ」
あったあった私の名前。あ、あたりまえか。1ーD。もちろん、知ってる名前は載ってなかった。だって私の小学校から桜西きたの、私だけだし。

 教室に向かおうと、クラス表を見てざわつく同級生?の人混みを抜け出す私。えーっと、こっちだよね・・・

「あっ」

私が来たのは校舎ーーかと思ったけど校舎のうらだった。どんだけ方向音痴なの、私。でも、さらにびっくりなのは、きれいな桜の奥に、何かある・・・こと。

「何・・・?」
茂みをかきわけ、奥に 進んでいくと。