眠らぬ場所で会いましょう

「俺は、すごく会いたかったよ。 真紀さんは… そうでもなかった?」



裕介の声が、胸を締め付ける。






そして、彼は空いている手で、私の下げていた手を握った。





まだガキのくせに




手は男っぽくて。




私の手はスッポリ包まれてしまう。








「会いたいに… 決まってるでしょ。 …バカ…」





自分の気持ちに、嘘がつけない。







彼は、握っていたチョコから手を離し



そして




そっと私の頬に触れた。





「…ほんとに?」




そう言って、静かに私に近づいてくる。






どうしよう…





どうしたらいい?