眠らぬ場所で会いましょう

帰りの車の中、流れてくる音楽を自然に口ずさんでいた。




何か、浮かれてない? 私。









そう、浮かれすぎ。何ニヤニヤしてんの?




もう一人の私が、顔を出す。




まさか、期待してるんじゃないでしょうね?




決意は、どこ行ったの?






ちょうど信号で停まり、小さな、ため息をつく。






そう、彼の名前や年を知った時、決めたんだ。





これ以上、彼に踏み込まない、先に進まないって。