彼岸の杜




それで1つ疑問に思ってたことが解けた。というのもあたしがケーキバイキングとか帰りにごはん食べてくるのとかってあんまりいい顔されないんだよね。


じーさま曰く「子どもは家族といっしょにごはんを食べるものだ!」らしい。一理あるけどたまには友達と食べたいって気持ちもある。


今日は例えあとで雷を落とされても紗季に愚痴ろうと思ってたからあっさりOKもらって意外だったんだ。じーさまがいなかったからか、納得。



「お母さんのごはんは?」


「済ませたわよ」



今日はお茶漬け、と満面の笑みで言われた。うちのお母さんって少しずれてるなぁってこういうとき思う。


なぜか質素なごはんが大好きなんだよね。あたしも好きと言えば好きだけど、お茶漬けでそこまで笑顔にはなれないわ。



「それで、今日はどうしたの?」


「あのねー」



とあたしはお父さんとじーさまがいないのをいいことに、フラれたことや彼氏の愚痴、はたまた「男なんてえぇーっ」ということまでお母さんにぶちまけたのだった。