こういう状況を様々と見せつけられると自分がいかに幸せな時代に生きてきたんだってよくわかる。
たくさんの美味しいごはん、甘いおやつ、綺麗な洋服、足を守る靴、あたたかな布団や防寒具、時間を潰せるネットや娯楽品。
あたしはここの時代に今は生きてるけどここの人じゃないから、そういう子どものこととか、口に出しちゃいけないんだと思う。
だってあたしがそういうことを言えるのは現代の裕福な暮らしを知っているから。それを当たり前のこととして生活してきたから。
ここの人達も好きでそうしてるんじゃない。ただ、自分が生きるための精一杯のことをしているだけ。それを非難する資格をあたしは持っていない。
それでもやっぱり………
「酷い、って思うかい?」
ハッとして俯いていた顔を上げると悲しげに笑っている清二さんがいて、なんだか罪悪感が胸を占める。
あたしがお願いして話してもらったも同然なのに清二さんにそんな表情をさせてしまう自分が不甲斐なかった。
「君は未来から来たんだ。こういうことも慣れていないんだろう?」
全てわかっているよと優しく、茜に似た慈愛に満ちた表情で聞いてくるので嘘はつけずにコクリと頷く。
「でも、慣れていないっていうか……」
「?」


