彼岸の杜




清二さんに連れられて村の端から端まで案内してもらう。何も考えずに全部お願いしますって言っちゃったから体力的に心配だったけどその心配も杞憂だった。


茜や清二さんが言ってた通り村は意外に狭いというか、小っちゃかった。範囲で言うと、うちの学校の敷地ぐらい?いや、田んぼとか合わせるともう少し大きいかも。


周りを森で囲まれてて、村と村をつなぐ小さな小道がいくつかあるけど、村の人は滅多に村を出ないみたい。たまーに村を出てお嫁に行ったりお婿に行ったり。


はたまた都会を目指して出て行く人がいたりいなかったり。それは少数らしい。ほとんどの人はこの村の中で生活して一生を終えるって言ってた。



「後は村同士で助け合うために食料を分け合ったりするから、その時に村から出ることもあるね」


「えっと、ここじゃない隣の村ってどのぐらいのところにあるんですか?」


「うーん、歩いて1日か2日ってところかな」


「へ、へぇ……」



それって歩いて丸1日ってことだよね?結構遠い……他のところを行ってみたいとかミーハーなこと思ったけどやめておこう。


まぁ今のあたしは茜にお世話になってるし、ここ以外のとこに行っても面倒ごととかを振りまきそうで怖いからおとなしくしていますよ。髪色を見られただけでもアウトだしね。