彼岸の杜




ドMって、あたしノーマルなんですけど…ってそこじゃない。ヤバ、自分のアホさ加減を自分で暴露してしまった。


ちなみに現国の点数は5×点。これでも結構よかった方なのよ。古文ならもう少しいい点数とれてたわ。



「でも紗季さんや、あたし的には『ぬる』どころか『すり込む』ぐらいに傷ついてんのよ」



そうだよ。そのぐらいあたしはドン底にいんのよ。わざとだよ、間違えたのは。


そうさ、わざと間違えてあたしの傷心具合を表したのさ!(こういうところがアホなのだと後日紗季に指摘された)



「毎回そのぐらい落ち込んでんだからいい加減慣れたでしょ」


「ちょっと、さっきからあたしの扱いひどくない?」



友達じゃんっ、ちょっとは慰めてよ!


ムスッとしても紗季には通用せず。それどころか「話そらそうとすんじゃないわよ」と頭を叩かれた。


結果、痛かった……ぐすん。



「どうせまた『なんか思ってたのと違った』とか言われたんでしょ」



なかなか口を開かないあたしに呆れて言った紗季の言葉は的を射ていて。ギクリと肩を揺らしたあたしに、紗季は盛大なため息をこぼした。