内心あたしがそんなことを考えてるとは知らず、清二さんは布団を畳み終えてから座布団を敷いてあたしに勧めてくれた。なんかほんともう気がつかなくてすみません。
頭をぺこぺこ下げて勧められるがまま腰を落とす。着物だから正座一択……足痺れたらどうしよう。
「ありがとう」
「へ?」
足の心配をしていたらいきなりそんなことを言われて思わず惚けた顔を清二さんに向けてしまった。
いや、だって「ありがとう」って感謝することは片手で足りないぐらいたくさんあってもされることとか全く思い当たらないんですけど?
キョトンとしたまま清二さんを見ていると清二さんはおかしそうに少し笑った。
クラスメートの男子だったら容赦なくぶっ飛ばしてるところだけど清二さんなら全然怒りが湧いてこない。これぞイケメンパワー。マイナスイオンでも出てそうだ。
「茜と一緒にいたいって言ってくれて、ありがとうね」
「あ、いえいえそんな!」
それはあたしが望んだことでもあるし清二さんにお礼を言われるようなことをあたしは何もしていない。
慌てて止めて下さいとブンブン頭を振る。それでも清二さんはありがとうとあたしに微笑んだ。


