どうだと言わんばかりのどや顔を見せると、またしても呆れたような顔が……


うぅ、今は傷心中だからその顔やめてよぉ……ぐすん。



「せっかく告白OKもらってさ、彼氏の趣味に合わせて新しく髪も染めたのに……」



机にだらけるとともに視界に映ったのは、明るい金茶のくるくるしたあたしの髪。


ヒロくん(あたしを振った彼)が『俺、明るい髪色のが好きなんだよね〜』って言ってたからそうしたのに!


それまでは今より少し暗めの茶色だった。これも染めたやつなんだけど、初めて髪を染めて家に帰ったときはじーさまにメタクソ怒られた。


もうマジで。


あたしのじーさまは厳しい人だとは思うけど、自分の間違いはちゃんと非を認めるし、すごい人だと思う。人間性については尊敬はしてる。


それにうちは実家が神社だからあまり派手なのはよくないっていうのは理解してる。



それは分かってるけどさぁ……


でも髪染めるぐらいよくない!?それであそこまで怒られるって意味が分からないし!


もうほんと、鬼だった。もはや鬼を超越して般若だったよ!



……あれ、般若って女の鬼だっけ?