1人自分の世界に入って考えているとクスクスという笑い声に気づいて顔を上げた。
へ?と思わずポカンと間抜けな顔で笑っている茜と清二さんを見つめる。
「ふふ、そうね。朱里がそう言ってくれるのならしばらくの間ここにいてくれる?」
ふわりと同性のあたしですら見惚れてしまいそうな綺麗な笑顔を浮かべた茜に胸がドキドキ。あ、あたしが男だったら絶対惚れてたわ。
「そうだね。君がここにいてくれたら僕も嬉しいよ」
柔らかで暖かな春風のような眼差しをあたしに向けた清二さんにもドキドキ。もう何この人たち。あたしの心臓破壊したいのか。
これが条件反射ってものだと思う。あたしはバッと左手で胸を押さえて右手で鼻をつまんだ。
言わずもがな左手は胸のドキドキを止めるため。そして右手は鼻血防止のためである。
ただでさえ平々凡々なあたしがこの2人の前で鼻血ぶーなんてしたらなんか負けな気がする。あくまで気がするだけなんだけど……なんかやだし!
「そうと決まったらお布団出さないとね。神主さまのはだいぶ前に片しちゃったから」
「それなら僕がするよ」


