彼岸の杜




困ったように言う茜に対して清二さんは少し悲しそうだ。


それもそうだよ。だって茜の言ってることって遠回しに自分が村の人から嫌われてるってことといっしょだもん。


茜はなんでもないように言うけど、そんなの悲しいよ。あたしが茜の立場だったらって思うと耐えられないと思う。


茜は、平気なのかな……



「……あたし、ここに置いてほしい」



え、と茜と清二さんがあたしに顔を向けるので。



「ほ、ほら!あたしだってこの格好じゃこの村の人たちからしたら得体が知れないっていうか、ハッキリ言って怪しいことこの上ないっていうか……」



格好だけなら服を借りればいい話だけどあたしの髪はここじゃ不自然な金茶色だし。


なんて言い訳染みたことをぼそぼそと口にする。


でもある意味言い訳でもなくて。こんな右も左も分からないところでせっかく会えた茜や清二さんと離れるのはなんとも心細い。


というか今の日本ってどのぐらいの年代なのか知らないけど外国のことは知ってんのかしら?


だったらまだ安心だけど……ん?いやでも外国と戦争してたりその直後とかだったらやばくないか?


だって敵対してたわけだし、そしたらあたしだってイコール村の人たちの敵ってことだよね。だったら尚更やばいでしょ。