彼岸の杜




「ふふ、よかった。少しは元気になったみたい」


「と、取り乱してごめんなさい……」


「気にしないで?」



柔らかく笑いながら茜はあたしに「はい、」とお茶を渡してくれた。


さっきまで散々いろんなところから水分垂れ流してたからか、自分でも少し喉が渇いたなぁと思っていたのでありがたくいただく。


というかこの時代にもお茶とかってあったのね。なんのお茶か分からないけどおいしいわ。


にしても、



「これからどうしよう……」



こうやって気持ちは落ちついたとしても、あたしの現状はハッキリ言って何も変わらない。むしろそれだけで変わったら万々歳だわ。


お母さんとかも心配してるだろうし、一刻もはやく家に帰りたいけど、こっちに来たのだってどうやったのか意味分からなかったのに、それで帰る方法があるわけ?


あってくれないと果てしなく困るけどそれはあたしの希望的観測であって実際にそうなわけじゃない。……この状況、泣きたいわ。



「これからのことを考えるならまず生活のことよね。清二のところは駄目なの?」


「ん…ちょっと駄目かな」


「そうよね……」