やりかねない……あの母とじーさまならやりかねない。
多分片っぱしからあたしの友達に電話しまくって散々あたしの行方不明を広めてかーらーのーお巡りさんに電話だ。
過保護というかなんと言うか。今はそれほどでもないけど、あたしが1人娘だったからか小さいときはウザイぐらい過保護だった。
「うあーっ」
そんなこと友達に知られたら恥ずかしすぎるぅー!!
お願いだから大事にしないでくれと心の中で土下座していたら、
「けぃ、さつ……?朱里のお知り合いの人?」
「へ?」
首を傾げる茜にあたしはポカンとしてしまった。
え、いや、警察はお知り合いというよりも市民の最終駆け込み所じゃない?
むしろ警察にお知り合いの人とか家族親族友達知人ぐらいしかいないだろうし。あとは警察にご厄介になってる極悪人。
あたしの家は生粋の神社だぞ。あたしが極悪人に見えるってか。……かなり無理があると思うんだけど。あたしぴっちぴちの女子高生よ?
「知り合いっていうかなんというか……あ、とりあえず家に連絡したいから電話貸してもらえないかな?」


