……体が、だるい。ほんと、意味が分からないぐらい重い。


え、マジで何?なんでこんな体が重いの?


これ、いつぞやの風邪や熱…ううん、中学のときに隣の席のやつからもらったありがたくもないインフルエンザよりもっとつらいんだけど。


まるで体重が一気に30キロぐらい増えた気がする。知らないうちに鉛でも入れられたみたい。これ比喩とかじゃなくてマジで。



なんて考えているうちにあたしの目はパチリと開いた。


見えたのは天井。まぁ当たり前だ。これで地面が見えるのはまだ分かるとして丸い地球とか見えてたら洒落にならない。


でもそこじゃない。



(これ、どこの天井ですか?)



パチリパチリとまばたきするものの見えてるものが変わるわけでもなく、相も変わらずあたしの目には見慣れない天井が映っていた。


蔵は日当たりの悪いところだし、いくらお昼とは言ってもこんなに明るいわけがない。かと言って蔵の外にいるとも考えにくい。だって内側から鍵してるし。


というか待って。全く状況が分からん。



「なんであたし布団で寝てるの……?」



まずそこよ。蔵に布団があるわけないだろあたし。あほかそこ最初に気づけよ。