彼岸の杜




お願いします!と勢いよく頭を下げる。


じーさまはこの神社のことを誰よりも大切にしているからな…うぅ、げんこつの1つや2つは覚悟の上だ!どんとこい!!


ぎゅっと目をつぶってくるはずの衝撃に備える。でもいつまでたってもこなくて顔を上げようとしたら頭の上に大きな手のひらが乗せられた。



「へ?ぉわっ!!」


「儂も甘いのう」



わしゃわしゃと遠慮の一かけらもなく頭を撫で繰り回されて短くしたばかりの髪があっという間にぼさぼさになる。あ、短いと髪が絡まることも滅多になさそうだ。


じゃなくて!乙女の髪を乱雑に扱うなんて!!酷いよ、髪は女の命なのに!


むむ、とじーさまを見上げると穏やかに微笑んでいてあたしの些細な怒りなんてすぐにどこかにいってしまった。



「大切に持っているんじゃぞ?なくしたら小遣い3か月なしじゃ」


「ほんと?!ありがとうっ!!」



お小遣いなしはきついけどね!それをもってしても有り余るぐらいに今は嬉しいのでそこはスルーの方向にしておく。


大事にするね!と満面の笑みで言えばじーさまも笑顔で頷いてくれた。