「ム、カ、ツ、ク〜〜〜っ!!」
ダンッと派手な音をたてたあたしに、周りの人たちは驚いたように体を揺らした。
「あーハイハイ、分かったから落ち着きなさいよ」
「落ち着いていられるかっつの!」
バンバンと机を叩くあたしはハッキリ言って公害並の迷惑さだろう。
だがしかーし!!
今はそんなことどうだっていい。所詮人間、自分中心で生きてるんだ。あたしだって現在進行形で自分中心に生きてる。
フハハハハ、自己中とでもなんとでも言うがいい。だから教えてくれ。
「いったいあたしが何をしたというんだあぁぁーっ」
うわああぁ、と机に突っ伏すあたしに友人である紗季(さき)がドンマイとでも言いたげに肩を叩いた。
さて、あたしこと比嘉 朱里(ひが あかり)がこのようになっているのにはわけがある。