「歳さんってば乱暴なんだから…」



そう言って口を尖らせながら頭を摩る宗次郎君。



「雪も気をつけてね!歳さんは気に食わない事があるとすぐに手を挙げるから!」




ガコンッ




「い"ったーーーーーーーっっっ!」




「ウダウダ言ってねえでさっさと来い!」



雪は苦笑いする事しか出来なかった。




そして暫く歩くと大きな呉服屋さんが見えた。



「宗次郎、着物を選ぶのを手伝ってやれ」



「は〜い。雪行こう!」




「うん!」



そして選ぶこと数十分。



私達は七着の着物を購入した。



私が選んだ着物は白、藍色、の着物を二着ずつで宗次郎君が選んでくれたのは桃色、浅葱色、うぐいす色の着物を一着ずつだった。



「おう、沢山買ったな」



そう言って歳さんは優しく笑った。




「歳さんも荷物持つの手伝ってよ!」



「それくらい一人で持て!修行だ修行!」



「あ、私も持つよ!私の着物だし!」




「雪は女子だからダーメ!」




「ムゥ。少しくらい自分で持てるのに」