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「か、川田さん…それ…」



雪が川田と待ち合わせ場所まで行くととんでもないものを目にした。




「あ、気づきました?父がくれたんです!」




そう言って嬉しそうに腰に差しているそれを私に見せた。




「もしもお雪さんを傷つけるような不届き者がいたら私が斬って差し上げますからね」




怖い。




思わず後ずさってしまったその時、




ドンっ



「痛ぇーな。腕が折れちまったな、どうしてくれる?」




酔っ払いにぶつかってしまった。




「ご、ごめんなさい!」




「ごめんで済むと思ってんのかよ」




まずい、このままだと川田さんが…!




━━━チャキッ。




「貴方、今お雪さんを傷付けましたね?」



「か、川田さん私は大丈夫です!だから刀を納めてくださ…きゃっ!」




「俺の邪魔をするなら例えお雪さんでも許しませんから」




背筋が凍りつくのが分かった。




「なんだやんのか?」




川田さんに続いて酔っ払いも抜刀してしまった。