「勝太さん!」




「お?雪か。どうした?」




「手拭い持って来たの!」




「ありがとう」




勝太さんは少し強面の為、最初は怖くてあまり近づけなかったが、話してみると周助先生のように優しい人だという事が分かった。



いや、もしかしたら周助先生以上に優しいかもしれない。




「源さん!手拭い持って来た!」



「雪、ありがとう」



そう言って朗らかに笑う彼、井上源三郎さん。



「ねぇ源さん。剣道って楽しい?」



私がそう聞くと少し驚いたような顔をした源さん。



しかしそんな顔もすぐに消えいつもの源さんに戻った。



「そうだねぇ。人それぞれ感じ方は違うけど、私は剣道が楽しいな」


「へぇ〜」