二人の姿を見ていた一は総司の後を追いかけた。 「なぜお前がそんな顔をしている。雪が好きなんだろう。なぜあんな態度を取った」 眉間に皺を寄せながら理解ができないと言わんばかりに問う。 「これで良いんだよ一君。雪が好きだから、大切だから…」 頰を流れ続ける涙をそのままにしながら総司は空を見上げていた。 「これで良いんだ…」 そんな総司の悲痛な姿を見てこれ以上一は何も言えなかった。