ー沖田sideー まだ、雪は怒っているみたいだ。 僕に濡れ手拭いを投げつけて走り去った雪の背中を眺めながらその場に立ち尽くす。 「総司」 思わず吐きかけた溜息を飲み込み、声をかけか人物に顔を向けた。 「近藤先生…」 身体中から優しさが滲み出てる近藤の顔を見ると泣き出してしまいそうになるが何とか堪える。 「近藤先生、お疲れ様です!」 「あぁ、ありがとう。なぁ総司、団子食べに行かないか?」 いつもなら大喜びで着いて行くが今はそんな気分じゃなかった。