「ある日、些細な理由で総司と平助が拳をぶつけながら喧嘩をして、止めに入った雪が怪我をしてしまった事があったのを覚えていますか?」 「そう言えばそんな事もありましたね。あの頃は総司とも互角に張り合えたので二人とも返り討ちにしてやりましたけど」 ふふ、とあの日を思い出して笑った。 確か私が怪我をした事に気付いた時、二人ととも怪我をした私よりも痛そうな顔をしていたな。 昔っから総司も平助も優しい子だった。 私の我儘だっていつも聞いてくれていたし、困っていたらすぐに駆けつけて助けてくれる。