「元服…ですか?」



「あぁ。斎藤君はすでに済ませているようだが、お前達はまだだろう」




突然周助に元服の儀式を行う事を言われ、物凄い早さで支度が進められた。





雪は髪型を先笄にされ、つねが厚化粧を施している間にふでが落ち着いた色の着物を着せた。




「雪…大きくなったわね……」



「とっても綺麗よ、雪」





涙ぐむふでとつねを横目に鏡台を除くとまるで別人のように変わり果てた自分の姿に驚いた。




「これが、私?」




お世辞にも綺麗とは思えない。