暫く睨み合いが続き、誰かが固唾を飲んだところで山南vs雪 永倉の戦いが始まった。



ビュンビュンと顔のギリギリのところで雪玉が横切っていく。




山南さんといえば私と新八さんが同時に投げた雪玉を軽やかに避け、息も乱さずに雪玉を私達に投げつける。




「もう!埒があかない!!」




なんとか山南の背後に回り込めないものか。



「新八さんっっっ!!!」



小声で新八を呼びつけると、雪はこっそり耳打ちした。




「山南さんの背後に周りたいからなんとか引きつけて!!」




「任せとけっっ!!」




そう言うと永倉は先程の倍のスピードで雪玉を山南に投げ始めた。