ある日。
優希がおかしくなった。
「ただいま。くらこ。」
優希?
優希…!!
彼の姿がおかしかった。
ボロボロの制服。
ぐしゃぐしゃの髪の毛。
落書きされたカバン。
…なにこれ。
優希…?!
優希?どうしたの?
必死で叫んだ。
優希!!!必死で、水槽のガラスに体当たりする。
でも、柔らかい私の体は水槽をビクともさせない。
優希!
何度も叫んだ。
届くはずの無い声。
優希は制服のままベッドに座った。
カバンを開けた。
…あ!!
カバンの中から出て来たのは沢山の教科書。
落書きされている。
シネ。
キエロ。
キモイ。
並べられた落書き。
優希…?

