(短編✴︎)くらことゆうき






「…えっ?」



優希は驚いた様子だった。



海岸に打ち寄せる波が私の足にかかった。

満潮だ…。

私は裸足の足で懐かしい海の感触を感じた。



「…優希。星になろうかな、なんて言わないで、死んだりしないで。負けないで。お願い。」


「…。」


「…いつか、いつか、生きてて良かったと思える日が来るから、苦しくても悲しくても、いいことが必ずあるんだから。」


「優希は、『勇気』の優希なんだから」


「…あなたは…。」



「私、優希に出会えてよかった。優希の優しい笑顔と声が大好きで、大好きで。」







「大好き。」





「…優希…。」