あなたの優しさが…雅樹の想い




美咲が戻ってきた。


さっき着ていた青いグラデーションの襦袢ではなく


桜が散りばめられている
綺麗なピンクの襦袢。



それを恥ずかしそうに俺に見せる美咲を俺は無意識に抱きしめていた。


美咲も驚いて離れようとしたが、俺は離す気が無かった。


「楽しかったです」


その声に美咲と目を合わす。


美咲は久しぶりに買い物をしたと言う。
俺を考えながら買い物をして
にやけてと自分がいると…


このまま、やりてぇ…


そんなことが一瞬頭をよぎったが

いや…大事にしたい

その気持ちが強かった。


『離さない…一生』


そんな言葉を口にしていた。


美咲は少し涙目になっているように見え

隠すように俺の胸に顔を埋め


俺の背中に腕を回した。