「美咲ちゃん…綺麗よ」
「美咲さん……うっ……うっ…」
「俺の娘だからな、ガハハハっ」
祝儀は滞りなく終わり
俺の挨拶で締めることになる
『本日は、忙しい中お集まりしていただき、誠に感謝しています』
『……ご存知かと思いますが……妻の美咲は辛い過去があります』
沢田組のこともあり
知らない奴は少ない…
『けど、美咲はいつも俺や…桐生組の事を考えてくれ、かけがえのない存在です』
『この結婚をよく思ってない奴らもいると思う…』
『それでも桐生雅樹に美咲は必要だと理解してほしい……』
そういい終わり
俺は頭を下げる
静まり返った中
「不束者ですが…よろしくお願い致します」
そう美咲も頭を下げる
それを見ていた
親父やお袋……大東も
頭を下げてくれた
その光景に
傘下の組長、兄弟の組長らは
ざわついたが
親父の信頼があつい
佐伯組組長が
「桐生の若、美咲姐さん、本日はおめでとうございやす」
そう、頭を下げてくれ
次々と他の傘下の組長も頭を下げる