美咲と家に帰ってる



俺の腕の中には

美咲がいる



「雅樹…雅樹…」


小声で美咲が呼ぶ


ん?


そう見ると


指で何かを指している



あ?なんだ?


そう、指してる方を見ると…



『だ…大東…』



「す、すみませ…ん」

「うっ…うれしく…て…」


大東が…泣いている



美咲と顔を合わせて笑う


「大東さん、ありがとうございます」


「い…いえっ」


家に着く頃には

大東も泣き止んでいた。



あの大東が……


嬉しい限りだ……まったく…


車から降り

玄関に入ろうとした


「あっ、雅樹…ちょっと待ってて……」

「あと、怒らないでよ」


あ?


そう思い、美咲を目で追う