美咲を向かうに行く日



「若、行きましょうか」



『あぁ』



移動中


大東が話しだす



「美咲さんは……」

「若を裏切ったと思ってます」


『裏切った……?』


「過去のトラウマから、なかなか信用ができないでいる自分が…」

「若を信用していても、大事なところで疑ってしまう……」


『……美咲だけじゃねぇ』

『誰もがそうなることもある』



「若から離れたのは、美咲さんがお優しいからです…」

「必ず連れて帰りましょう。じゃないと……」


『あ?』


「いえ…」


大東の歯切れの悪さが

気になったが

それ以上は聞かなかった。



美咲に会えば

全てがわかる。