「本日は以上です」
俺は早々と仕事を終わらせた
美咲の携帯に電話をする
……が、出ない。
何度かけても出ない。
『大東、車』
まさか……。
俺の携帯が鳴る
お袋からだ
『どうした』
「み、美咲ちゃんが、いないの!」
『は?…いないってどういうことだ』
ゴミを捨てに行くと言った時が
組員が見た最後
そのあと、調子が悪いのか自室に
こもってるんだと思って
みんなが気を使ったらしい…
気が付いたのは
俺が電話をした時。
ずっと鳴りっぱなしの着信音
不思議に思い、呼んでも出ず
部屋を開けたら
美咲が居なかった。
携帯はテープの上に置かれていた…と。