桜が咲く季節まで




坂本くんが私の口を手で塞いだ。


「…っ」

「俺はな、いくら皮肉言われるのに慣れても
ほめられるのは慣れてねーんだよ。


けど、あんたが俺を見てくれてたのは
分かった」



坂本くんが、照れながら言った。


「はい」