「あぁ、貴様は覚えてはいないか。…クックックッ…、それが良いだろう」
「………」
何も言わない私を気にする事なく、ガイルは言葉を続ける。
傍にいるダイは何も言わずにジッと黙ってガイルの言葉に耳を傾けていた。
「それは貴様が…」
私が…、何?
「グゥゥゥゥゥ…」
ルトの唸る声に一度、ルトに視線を向けたガイルがまた私を見る。
「まぁ昔の事などどうでもよいな。我にとってこの上ない程、忌々しい話しなのだから」
「………」
そう言ったガイルは天に腕を上げた。
そして…
「…………りゅ……よ。……し………こせ」
ガイルの呟く言葉は良く聞こえないけど、でも最後の言葉だけは聞こえてきた。
それは…
『殺せ』
だった---
まさか…と、天を仰ぐ。
あのとてつもなく大きな竜に、私達を殺せと命令しているの?
そんな嫌な予感に私の顔が青くなった。



