『アイリーン様ッ』
シルビーの声にはっとすると辺りに水色の魔力を纏う、頑丈な壁が出来ていた。
その中にはいつの間に私の傍に来たのか、大きくなったルトとダイがいる。
「シルビー?」
『今、魔法防御を張りましたがそれでもあのガイル程の魔力を操るヤツに対抗出来るかは分かりません。それでもないよりはましでしょう』
この壁はシルビーが作った魔法壁---
ならばかなりの強度を誇っているはず。
だってシルビーは風の精霊王。
それでもあの男よりは自分には力がないと、そう言っている。
それにはかなり驚いてしまった…。
「あの男はガイルって言うの?」
『はい…。昔…、見たことがあります』
「昔?…昔っていつの頃の事?」
『1000年前。………シーリア様がいらっしゃった時代。あの時、あの男を竜と共にシーリア様は滅したはずですのに。……まさか竜が甦ったのはあの男が甦ったから?』
ブツブツと私の傍で呟いているその言葉に耳を傾けながら、もう一度、そのガイルと言う男を見た。
何やら空をジッと見ている。
何故、そんなに空を見ているのかな?
不思議に首を傾けた時だった。



