「………ッ!」
「やりぃーーッ!」
ダンの弾む声が聞こえた。
私とルトの魔法が合わさり、あの男の魔法を弾く事が出来たのだ。
微かに軌道のそれた嫌な魔力を放つその魔法はそのまま私達から離れていき、そして少し遠くから大きな爆音が聞こえてきた。
先程軌道のそれた禍々しい魔法は、一体どこに飛んでいったのか?
辿ったその先からは激しく火花が散り、そしてその場にある何かが燃えている。
あの方向にあるのは、大きな一本杉のあった場所。
それが今、燃えているのだ---
人に被害がなくて良かった。
………そう思える筈はなかった。
だってあの杉も…、そしてこの村にある木々も全て、私にとってはとても思い出がたくさん詰まっている大事な木なのだから…。
胸か…、切なく私の心を振るわせた。
瞳を細め、そして今もなお燃えているその木をジッと見る。
このままじゃだめだ…。
穏やかなこの村が、この男の手によってもっと荒される---
どうすればいいの?



