……あぁ、そうだ。
ルトは幻獣---
この世界では滅多にお目にかかる事がないと言われている、珍しい獣だった。
今更ながらにルトの凄さを思い知らされた私は、もう一度ルトを魅入るようにジッと見つめた。
幻獣とは普通の獣とは違った力を持つと言われていた事を思い出す。
一体、ルトはどれだけの力を隠し持っているのだろう…
身体だってこんなに大きくなったルトを、私は初めて見た。
この種の聖獣の殆どは、竜と同等の大きさの身体を持つと言われている。
でもルトはそこまで大きくなるとは、思っていなかった。
いつもは私が抱きかかえる程の大きさだったから。
今目の前にいるルトは初めて見る大きさへと変化したけれど、まさか竜程の大きさにはならない…よね?
そう思った…、けど---
私はルトを、どれだけ知っているのか?
ううん…
知っていたつもりで全く知らなかったのだ。
それが凄く寂しく感じ、こんな時なのに胸がズキンと痛んだ。



