「あぁ、私が降り立った場所に邪魔な物があったらそこらを消し去ってやっただけだ」
「ひ、ひどい…」
男の声に反応したのか私の声に反応したのかは分からないけど、ダイの微かに震えていた身体がピタリと止む。
変わりに身体が強張り、怒りが私にも感じられるほどの感情が流れ込んできた。
「まぁ、そんな事はどうでも良い。…それより」
黒いフードから覗く闇よりも深いその瞳が、ギラリと光りながら私を見る。
ゾクリ…、と私の身体が震えた。
ヤライばあちゃんに何かあったのかもしれないのに、『どうでも良い』…何てそんな一言で片づれられる分けないよ---
そう思っているのにその男に見られているだけで、口が動かなくてただただその男を見ることしか出来なかった。
「早くそれを返して貰おうか」
「そ、それって?」
私の言葉に口元がニヤリと歪み、そしてまた青白い…と言うよりも紫色に近い唇が開く。



