『アイリーン様』
「ん?」
考え込んでいた私をシルビーの声に現実へと戻される。
はっと顔を上げると、クイッと左に視線を向けながら顔で指し示すシルビー。
それにつられて、私も左の小道を見てみると…
「あ、ダイッ!」
「アイリーン、こんなところで何やってんだ?」
「ルトと遊んでいたの」
弓を背にぶらぶらとウサギの耳を持っているダイ。
私と同い年のダイは子供ながらに弓の名手だ。
きっとその手に持っているウサギは弓で捉まえたのだろう。
「ふーん、そっか」
チラッと視線を私の足元にいるルトへ向けたダイは、すぐに視線をうつす。
その瞳はいつもの穏やかな瞳とは違って凄く真剣だ。



