頷きながら視線を前に戻すとネーブルイエロー色のルトがまだ止まる気配を見せず、気持ちよさそうに走っている。
今だ走っているルトは私に合わせているであろう、少しゆっくりめの走り。
本気で走るルトはこんなものじゃない。
一瞬にして私の視界から消えてしまうのだから…
だから今のルトのこの走りは、私に合わせてくれているのだとすぐに分かった。
走っていると道端に、私より大きな何かが立っているのが視界に入り目を瞬いた。
まるで私を待ち構えていたかのようなその佇まいに、走っていた私の足が徐々にペースを落としてゆく。
私よりすぐに気付いたルトはいつの間にか足を止めていて、道に立ち塞がっているその人物の足に身体を摺り寄せていた。
私の足もピタリと止め、目の前に佇むその人物を見る。



