「ただいま、ルト」
「ギュギュギュッ」
「ごめんね、ルトを置いていってしまって。でももうそんな事、しないから許して。……ね、ルト」
目を吊り上げるルトに思わず苦笑いしながらソロリ…とルトの身体へと手を差し伸べる。
そしてギュッと温かいルトを抱きしめ、ゆるゆると頭を撫で上げた。
すると途端、さっきまで逆立っていた毛並が徐々にだけれど落ち着いていくのが分かる。
ルトの纏っていた怒りオーラも、成りを潜めていった。
その様子に私はホッと息をつく。
「キュィ」
瑠璃色のラピスラズリ石を思わせる純粋無垢なその瞳が、ジッと私の瞳を見る。
それはまるで私の真意を確かめるかのように、無垢なその瞳が捉えた---
日没直後の夜空を思わせるその瞳に、私はどう映っているのかな?
暫くするとその瞳はパチパチと瞬きし、ストンッと私の腕から逃れた。
スタスタと四足で歩き出したその足は、私が今、開けたばかりのドアへと向かっている。
外に行きたいのかな?



