「…あ、あなたは」
「………」
「誰?」
コテン…と、思わず首を傾げてしまう。
そんな私を見て眉間に思いっきりシワを寄せる男の子は、目鼻立ちがキリリとしていて将来、かなりかっこよくなりそうだなと思わせる。
…けど残念---
身長が私より低く五センチ程の差がある。
そしてふっくらした頬に、赤くぷっくりとした唇。
つまりは…、
目鼻立ちがキリリとしていても、かわいい………と言う事だ。
ジッとその子を見ていると途端、ムッとした顔をされてしまう。
「?」
「…今、かわいいと思っただろ?」
「ッ!ま、まさか」
ぶんぶん首と手を振り何とかごまかそうとしたけど…、彼の目が凄く座っている。
きっと彼は今まで周りからそう言われていたのだろうと、すぐに分かった。
だからなのかな?
服装がまるで可愛らしさの欠片もない、真っ黒なズボンにグレーのシャツ。
その服のおかげで、この子が男の子だと言う事がすぐに分かった。
黒い前髪は少し長く、折角の彼のキリッとした黒い瞳が半分隠れてしまうのも、肩下まである髪の毛を黒ゴムで乱雑に一括りにしているのも残念だ。



