「そんな事…、出来ない」 『とにかく逃げろ』 「無理だよッ!」 頭の中に響くその声が、今度は思いっきり溜息を吐く。 あきれられたのかな? それでも逃げるなんて、やっぱりどう考えても無理--- グッと唾を飲み込むと、ゆらり…とガイルが空中で少しばかり闇黒竜に近づいていったのが分かった。 何か仕掛けるの? ガイルの動向が気になり、ジッとそれを見つめる。 「闇黒竜よ…。我をあまり怒らせるな」 闇黒竜の漆黒の大きな瞳がバチバチと音を鳴らすように、ガイルと睨み合う。